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グループレッスンのコツ

暖かくなって、新入会や体験レッスンの申し込みが続いています。カルチャーセンターからは「ピアノグループレッスンの定員を増やしてほしい」と依頼されました。しかし増員は、労力的に辛いものがあります。ありがたいお申し出ですがお断りしようと考えています。

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孫からもらった画像。(ピアノは関係なし 笑)


ところで先月、某音楽講師から「グループレッスンはレベルの調整が難しいので辞めました」「上手な人とそうでない人がいるでしょう?」というお話を聞きました。

そこで今日は、私のグループレッスンの考え方を話したいと思います。

グループレッスンのポイントは、大きく3つあります。それは「人数」と「レベル」と「内容」です。

人数


グループの人数が多いほど活気があるクラスが作れます。しかし、講師のキャパを超えた指導人数は、弊害があります。

とくに、行き届いたレッスンができないことは、講師側に「一生懸命指導しているのにうまくいかない」というジレンマが起こります。また、生徒さんは「きちんと見てもらえない」という不満が残るでしょう。

あんなに盛況だったのに、いつの間にか生徒さんが減っていた・・ということにもなりかねません。講師が気持ちよく指導できる人数にしておくことが大事です。

レベル


教育学部にいたときに、「集団の指導レベルは真ん中より少し下にすること」と習いました。でもこれは、子どもの義務教育の場合です。

おとなの集団指導は、集団でありながらパーソナルであることが大切だと、私は考えています。大人は能力差はとても大きく、子どもの比ではありません。ですから私は、同じ課題を学習する際に、幅をもたせるようにしています。

例えば「こいのぼり」を課題曲にした場合、
Aさんには伴奏形を自分で考えて両手で弾き歌い
Bさんにはコード奏で歌詞唱
Cさんには右手を弾きながら階名唱
などです。このように個人によって達成目標が異なるのです。

そしてそのときにもっとも大切なことは、「生徒さんに到達目標を決めてもらうこと」です。なお、講師は達成目標を丸投げするわけではありません。講師も目標を提示します。その際に講師は、一番低い目標を提示することが大切です。

上の例では「右手を弾きながらドレミで歌ってくださいね。それで合格で~す」と言うと、生徒さんは講師が言わなくても自分から(もっと上のレベルの目標をもとう)としてくださいます。
そしてそれが弾けると、満足感や達成感をもってくださいます。

内容


うちのグループレッスンは「滝本ピアノメソッドと併用曲集」の2冊と決めています。しかし時々「クリスマスの曲を弾こう」や「歌謡曲を弾いてみよう」というように教材を変更しています。
画像

これはシニア音楽祭や発表会などのイベント向けなのですが、生徒さんに曲を選んでもらっています。そうするとイベントに参加しない方にも楽しんでいただいているようです。このように、既存の教本にとらわれないことも必要かも知れません。

補足


レベル差のある指導について、知人の大正琴講師は、ついていけない生徒さんに対して、授業の前後の時間を使って補講をされています。費用は無料ですが、個人的には補講代を徴収してもいいのでは・・と思っています。そのあたりは、生徒さんとの話し合いですね☆

まとめ


グループレッスンを運営するコツ
①講師が指導できるキャパを超えない人数にしておくこと
②講師は一番低い目標を提示し、学習者が自分自身で達成目標を決めること
③教本にとらわれず、内容を柔軟に変更すること
④必要であれば、補講をすること

以上です。指導の参考にしていただければ幸甚です☆

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