本日 241 人 - 昨日 500 人 - 累計 1544495 人
今日は真面目な話を書きます(笑)すべて実話です。

とある動物病院の話



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20年ほど前、市内に小さな動物病院(A)ができました。A病院は清潔で、先生も動物や飼い主に優しかったため、連日満員でした。

しばらくたって、近くに動物病院(B)ができました。B病院はA病院より大きく、スマホで順番待ちができるなど便利でした。また、先生も病気についてしっかりと丁寧に説明してくれるので、こちらも連日満員になりました。

しばらくは、どちらの病院もにぎわっていました。しかし、次第に患者数に差がでて、ついに外から見ただけでも差がわかるようになってきました。

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ここからは私の経験談です。私は長年にわたりA病院に通っていました。そして数年前のある日、愛猫を連れてA病院に行きました。そのころからA病院が以前に比べて患者が少なくなったなぁと感じていました。

先生は相変わらず優しく、血液検査をして「点滴と抗生物質を出します。明日も来てください」と言われました。

しかし、毎日点滴に通い、苦いお薬を飲んでも、一向に愛猫はよくなりません。血液検査の結果もとくに悪いところが見当たらない。

そこで私は「レントゲンを撮ってください」といいました。すると、先生はレントゲンを撮ってくださいました。その結果、愛猫に腹水が溜まっていることがわかりました。

そして先生に「何の病気でしょうか?」と尋ねました。しかし先生は「詳しく検査をしないとわかりません」と言い、さらに検査を勧めるだけで、積極的な治療は行ってくださいませんでした。

実は私は、少し前からこちらから質問しないと応えてくれないA先生の態度に物足りなさを感じていました。患者の方から質問しなくても、「こんな病名が考えられる」「このような治療法がある」言ってほしかった。しかし、A先生は患者の話を優しく聴くだけで、それは行われませんでした。

数日後、愛猫は病名不明のまま数日後に亡くなりました。もちろん愛猫の死はA先生のせいではありません。でもA病院の前を通るたびに、今でも心が痛くなります。

現在私は、別の仔を連れてB病院に行っています。B病院の先生は紙に書いて丁寧に病状を説明してくれます。B先生は、治療法はもちろん今後の見通しを話してくださいます。時には厳しい結果を聞き辛いこともありますが、「一緒に頑張りましょう」と言ってもらえると、ホッとします。

A病院が衰退した3つの理由


A病院が衰退した理由は3つあると思います。

ひとつめは、患者を待たせるという従来の診察環境を変えていないこと。
もちろん、患者を待たせることは悪いことではありません。でも、待ち時間は短い方がいい。なぜなら動物において病院はストレスになるからです。

おそらくA病院では、飼い主から「まだでしょうか」などの言葉をもらっていると思います。酷いときは2時間待ちですから(患者がいないのに 笑)。それを改善しようとしていません。

ふたつめは、飼い主のニーズにそった診察内容ではないこと。
優しく話を聞いてくれる獣医は貴重です。でも患者によっては「現在のペットの状態を知りたい」「治療法を知りたい」「今後の見通しを知りたい」という人もいます。とくにインターネットの情報が散乱しているなかでは、我が子に適切な治療法を知りたいのです。

聴けば応えてくれる・・ではなく、治療方針を聞きたい。判断するのはもちろん飼い主です。ですが、可能性をいくつか提案してほしいのです。

みっつめは、長く通い続ける飼い主の言葉に満足していること。
どんな病院でも「ここは最高だ」「ここ以外考えられない」という飼い主は必ずいます。そしてそういう方は頻繁に、または長年病院に通い、先生に感謝の言葉を言うでしょう。これは嘘ではありません。

でもこの言葉を真に受けて「自分はこれでいいのだ」と思うのは大変危険です。よくないから患者数が減ってるのですから。ここに着目しなければならなりません。

ピアノ教室にあてはめてみると・・


これらの動物病院の例を、ピアノ教室にあてはめてみました。もちろん自戒を込めて。

これまで私は「生徒さんが退会するのは理由がある。でも人はそれぞれ受け取り方が違うし、そもそも退会理由はほんとうかどうかわからない。だから気にしなくていい」と考えていました。しかし最近はちょっと違うのではないか・・と思えてきました。

長くピアノ教室を続けていると、「先生が好き」という生徒さんがいてくれます。彼女たちは先生を称賛し、教室のために協力を惜しまないありがたい生徒さんです。しかし、こういう生徒さんに囲まれていると、自分はこれでいいのだと思ってしまう。でもこれは間違っています。

生徒さんが減っていくことには目をつむり、1部の生徒さんの嬉しい言葉に酔いしれて現実をみていないと、ピアノ教室は衰退します。

最近は、
・自分の弾き方の問題点を知りたい
・解決方法を教えてほしい
・今後の見通しをはっきりと伝えてほしい
という生徒さんが増えてきたように思います。従来のように「先生におまかせします」というスタンスではなく、生徒さんも積極的に学習されるようになったということです。そうなると、生徒さんのお話を優しく受け止めるだけでは不十分ですね。

ピアノ教室は、学習環境や学習内容にいつもアンテナを張り続け、「自分の教室には何が足らないか」「自分でできることはなにか」を常に考えながら運営していく必要があると思います。

私も頑張らなければ!長々とありがとうございました☆

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自費出版した「おとなを教えたいピアノの先生に伝えたいこと」が、お陰様で完売しました!

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・・と言っても自費出版だし100部ちょっとしか印刷していないので、実は全然大したことはありません(笑)それでも買ってくださった方は、きっといいことがありますよ~へへへ

目次は大きく3章に分かれていました。第1章は、これまで出会った生徒さん26人とのエピソードと教訓です。

ピアノの先生に限らず、先生は生徒さんから学ぶことがとても多い。リカレント教育に反論するわけではありませんが、学ぶことが好きな人は生徒ではなく先生になればいいと思うほどです。

自分で言うのも何ですが、私はこの第1章がとても気に入っています。ちょっとだけ紹介させていただきます。

6.レッスン料を小銭でくれたFさん
Fさんは、真面目な30代の男性でした。体験レッスンに来られたとき、「来週日曜日に音楽会をします」と話したら、こっそり聴きにきてくれたりもしました。レッスンが始まってからも、わからないことがあればすぐに電話をくれたりもしました。

 そんなある日、Fさんから、「通りがかったので月謝をポストにいれておきました」と電話がありました。現金をポストに入れるというのは、あまり良いこととは言えません。私が「今月分のお月謝はきちんと頂いていますよ」というと、「それは来月分です」とおっしゃいました。

 それでポストのなかを見てみると、1円玉と5円玉がびっしり入ったビニール袋がありました。Fさんはお月謝を小銭でくださったのです。小銭といえども、お金です。ありがたく頂戴することにしました。ただ、ポストから小銭の詰まった袋を出そうとしたとき、袋が破れ、地面に小銭が散乱しました。私は半分泣きながら地面に散らばった小銭を集めました。21円足りませんでした。

 その後、数回のレッスンを経て、Fさんはいつのまにか来られなくなりましたが、今でも小銭をみるとFさんを思い出します。

【教訓6】月謝は小銭よりお札がよい。

こんな感じです。

おとなのピアノ教室ってどんな生徒さんがいるのかな・・ということは、先生もこれからピアノを習おうとする大人の方も興味があるはず。そう思って書きました。

第3章は、私が専門とする成人の音楽教育学理論で、第3章は恩師と作成したおとなのピアノメソッドの紹介と具体的な指導法です。

これまでピアノの先生や生徒さん、それ以外の方から感想をたくさんいただきました。嬉しいものもありましたし、今後の勉強になるものもありました。どれも貴重な思い出です。

おとなのピアノの楽しさを伝えたい!
これは昔も今もちっとも変わりません。これからも頑張りますのでよろしくお願いします!
感謝~☆

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ピアノ教室の入会が続くと、指導者はモチベがあがります。
新しい出会いは言葉にできないほどの緊張と同時に力がみなぎります。
そして、「ピアノ教室をしていてよかった」と心から思います。

同様に、退会が続くと指導者のモチベは下がります。
今月は3名の退会がありました。

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ひとりめは、グループレッスンの男性(70歳)です。
レッスンが終わったときに「今日で辞めます」と突然おっしゃいました。
たった5カ月足らずのお付き合いでした。
それでも少しはピアノを経験していただけて良かったと思います。

ふたりめは、個人レッスンの男性(68歳)です。
90代のお母様の介護のために、九州に引っ越されました。
最後にお別れ会をしたかったのですが、お母様の調子が悪くなり、最後のレッスンは欠席になってしまいました。2年間の楽しかった思い出しかありません。

さんにんめは、個人レッスンの女性(69歳)です。
50代後半に脳梗塞で倒れ、リハビリのためにうちの教室に来てくださいました。

入退院を繰り返すこともあり、言語障害と右側の麻痺、視力の障害は治りませんでしたが「気分が晴れる」「息抜きでごめんなさい」と、6年間も通ってくださいました。

しかし、5月末に二度目の脳梗塞で倒れ、以前に増して身体が不自由になってしまいました。歩くことも難しくなり、退会されることになりました。

どの方も、もう教室に来られないかと思うと、寂しくてなりません。
何度経験しても、退会は寂しいものですね・・

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暖かくなって、新入会や体験レッスンの申し込みが続いています。カルチャーセンターからは「ピアノグループレッスンの定員を増やしてほしい」と依頼されました。しかし増員は、労力的に辛いものがあります。ありがたいお申し出ですがお断りしようと考えています。

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孫からもらった画像。(ピアノは関係なし 笑)


ところで先月、某音楽講師から「グループレッスンはレベルの調整が難しいので辞めました」「上手な人とそうでない人がいるでしょう?」というお話を聞きました。

そこで今日は、私のグループレッスンの考え方を話したいと思います。

グループレッスンのポイントは、大きく3つあります。それは「人数」と「レベル」と「内容」です。

人数


グループの人数が多いほど活気があるクラスが作れます。しかし、講師のキャパを超えた指導人数は、弊害があります。

とくに、行き届いたレッスンができないことは、講師側に「一生懸命指導しているのにうまくいかない」というジレンマが起こります。また、生徒さんは「きちんと見てもらえない」という不満が残るでしょう。

あんなに盛況だったのに、いつの間にか生徒さんが減っていた・・ということにもなりかねません。講師が気持ちよく指導できる人数にしておくことが大事です。

レベル


教育学部にいたときに、「集団の指導レベルは真ん中より少し下にすること」と習いました。でもこれは、子どもの義務教育の場合です。

おとなの集団指導は、集団でありながらパーソナルであることが大切だと、私は考えています。大人は能力差はとても大きく、子どもの比ではありません。ですから私は、同じ課題を学習する際に、幅をもたせるようにしています。

例えば「こいのぼり」を課題曲にした場合、
Aさんには伴奏形を自分で考えて両手で弾き歌い
Bさんにはコード奏で歌詞唱
Cさんには右手を弾きながら階名唱
などです。このように個人によって達成目標が異なるのです。

そしてそのときにもっとも大切なことは、「生徒さんに到達目標を決めてもらうこと」です。なお、講師は達成目標を丸投げするわけではありません。講師も目標を提示します。その際に講師は、一番低い目標を提示することが大切です。

上の例では「右手を弾きながらドレミで歌ってくださいね。それで合格で~す」と言うと、生徒さんは講師が言わなくても自分から(もっと上のレベルの目標をもとう)としてくださいます。
そしてそれが弾けると、満足感や達成感をもってくださいます。

内容


うちのグループレッスンは「滝本ピアノメソッドと併用曲集」の2冊と決めています。しかし時々「クリスマスの曲を弾こう」や「歌謡曲を弾いてみよう」というように教材を変更しています。
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これはシニア音楽祭や発表会などのイベント向けなのですが、生徒さんに曲を選んでもらっています。そうするとイベントに参加しない方にも楽しんでいただいているようです。このように、既存の教本にとらわれないことも必要かも知れません。

補足


レベル差のある指導について、知人の大正琴講師は、ついていけない生徒さんに対して、授業の前後の時間を使って補講をされています。費用は無料ですが、個人的には補講代を徴収してもいいのでは・・と思っています。そのあたりは、生徒さんとの話し合いですね☆

まとめ


グループレッスンを運営するコツ
①講師が指導できるキャパを超えない人数にしておくこと
②講師は一番低い目標を提示し、学習者が自分自身で達成目標を決めること
③教本にとらわれず、内容を柔軟に変更すること
④必要であれば、補講をすること

以上です。指導の参考にしていただければ幸甚です☆

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画像は本文とは関係ありません 笑


昨日は、Zoomを使った「超初心者のためのピアノ講座 指導法セミナー」(無料)をさせていただきました。受講者は、おとなのピアノ教室を開講されている、のりえ先生(愛知県瀬戸市)です。

のりえ先生のHPはこちら⇒のりえピアノ教室HP


いただいた感想

のりえ先生からいただいた感想を紹介いたします。

「超初心者のためのピアノ講座」を受講させていただきました。

三上先生は、にこやかで話しやすく笑顔がとても素敵な方。

 

大人の方を長くご指導されてきた三上先生ならではのテキストで、

4回の講座で行っていると伺いました。

大人の方に人気がある「コード」の基礎も載っているので、教える側として嬉しいです。

 

「超初心者のためのピアノ講座」は、「全く音符が読めない方」で

「ピアノ教室はハードルが高い」と感じている方にも、入門講座としてご案内しやすいと思います。

より受講者の方に寄り添った講座にするには、

三上先生が実際に講座で行っている事を学ぶのが一番の早道だと感じました。

先生の今までのご経験、創意工夫を伺い、

受講者の方が楽しく受講されている様子が想像できました。

「音符が読める」「リズムがわかる」そういう体験は、大人の方にとっても、とても嬉しい事で「弾きたい」気持ちにつながると思います。

 

三上先生の思いは鍵盤ファイルにも。

鍵盤ファイルは、ピアノの鍵盤と同じ幅とおっしゃっていました。

しっかりした材質なので、鍵盤楽器を持ち出ない方も重宝するのではないでしょうか。

また、紙と違い耐久性もあり、裏面にポケットも付いているので、

ファイルとしても使えます。

 

何よりも、明るい三上先生の講座を受講でき、生徒さんに寄り添う指導法が学べた事は、ピアノ講師として大変良い勉強になりました。

「またお会いしたい」「もっとお話ししたい」と、思う先生でした。

 

三上先生、ありがとうございました。

(原文のまま)


御礼

何だか照れますね~!こんなにほめてもらえると♡


なお、のりえ先生からは

「簡単な階名の説明だけで練習問題に入るのは、難しすぎるのではないか」

「ここに書いてあるリズム視打はぜんぶできるのか」

など、質問を頂戴しました。


そこで、実際の指導経験をふまえて回答させていただきました。

このように、同業者から具体的なご質問をいただくと、

私も自分のレッスンを再考するきっかけになるので、とても嬉しいです。

のりえ先生、ありがとうございました☆


タイアップ教室への追加

のりえピアノ教室は、「超初心者のためのピアノ講座が指導できる教室」として、タイアップさせていただきました。


タイアップ教室

のりえ先生、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします☆


セミナー受講者募集!

ここをみてくださった先生方で、超初心者のピアノ講座について興味がおありの方は、

Zoomでセミナーをさせていただきますので

お気軽にお問い合わせください。費用は無料です

約1時間です。






生徒さんからシューマンについて聞かれたので、
今日は「子どもの情景」について書きます。
私ではなく、ホロビッツの演奏を聴きながらお読みください(笑)



「子どもの情景」について


「子どもの情景」は、全13曲のピアノ小品です。

第1曲 異国から ト長調、2/4 1ページ
第2曲 珍しいお話 ニ長調、3/4 2ページ
第3曲 鬼ごっこ 2/4、ロ短調、1ページ
第4曲 おねだりする子供 2/4、ニ長調、1ページ(ニ長調の感じがしない。不完全終止)
第5曲 みたされた幸福 2/4 ニ長調、1ページ
第6曲 大変なこと 4/3 イ長調、1ページ
第7曲 夢(トロイメライ) 4/4、ヘ長調、1ページ 
第8曲 暖炉のそばで 2/4 ヘ長調、1ページ
第9曲 木馬の騎士 3/4 ハ長調、半ページ
第10曲 きまじめ  2/8 嬰ト短調、1ページ半
第11曲 こわいぞ 2/4 ホ短調、2ページ
第12曲 眠る子供 2/4 ホ短調、1ページ
第13曲 詩人のお話 4/4 ト長調、1ページ


「子どもの情景」で有名なのは、やっぱり「トロイメライ」と「異国から」です。
トロイメライの22小節目の「ドララ~」は、妻の「クララ~」を表しているとTwitterで見かけましたがほんとかな?

楽譜

今日は、「子どもの情景」がおとなのピアノレッスンにオススメな理由を書きます。

オススメ理由① 曲が短かくて、そこそこかっこいい


ショパンやベートーベンなどの長い曲は、かっこいいですね。でも忙しいおとなの方や高齢の方にとって大曲は、とても疲れます。
達成感をや満足感を得るのは難しい。

そんな方には、とにかく「短い曲」がおすすめです。
上の表を見ていただけるとわかりますが、
短いもので半ページ、長くても2ページ半です。

なお、小曲集で有名なものに
「ブルグミュラー25の練習曲」や「18の練習曲」があります。
「18の練習曲」のほうが、断然かっこいい。

でも、「練習曲」と聞いただけで、何だか嫌な気持ちになりますね。
また、「25の練習曲」は子どもの時に弾いたことがある方もいらっしゃいます。
知っている曲を弾くのもいいですが
後戻りしたみたいに思うことがあります。

そんな方に「子どもの情景」が、おすすめです!
ブルグミュラーと違って、ペダルをバンバン使うし、和音もおしゃれでです!

オススメ理由② 三部形式が多い


三部形式というのは、「きらきらぼし」のように、
A-B-Aの形で作られた曲を言います。

ピアノ曲は、中間部が難しいことが多いのですが、
また、最後にはじめと同じメロディーがでてくると、なんとなく安心しますね。
全曲が三部形式・・というわけではありませんが、
子どもの情景は、とにかくわかりやすい形式です。

オススメ理由③ そもそもおとなのために作られたから


子どもの情景は、子どものためのピアノ曲ではなく、
大人が子どもの頃を思い浮かべて弾く曲(懐古曲)です。

「鬼ごっこ」「おねだりする子ども」などは、
自分の幼少期を思い出しながら弾くと楽しいですね。

私はレッスンで、「ご自分の子どもの頃を思い出しながら練習してください」
とアドバイスします。

イメージをもって練習すると、とても楽しい。
「私の子どもの頃はね・・」と会話も弾みます。
イメージ通りの演奏ができると、達成感、満足感がありますね☆

今日は、シューマン「子どもの情景」の話でした(=^・^=)


これは、一昨日(3月8日)のレッスンの様子です。


70歳女性:チェルニー8小節の練習曲 11番の暗譜練習


演奏者について


・高3までピアノを習う。進度はチェルニー40番半ばまで。
・50年ぶりに67歳でレッスンを再開。しかし、10か月後にガンで退会。
・70歳でレッスンを再々開…現在9カ月目

補足:彼女のことは、『おとなを教えたいピアノの先生に伝えたいこと』の「Zさん」として書かせていただいています!(^^)!

動画では、楽しそうにピアノを演奏される様子が伝わっていると思います!
彼女はブランク50年の「弾けるシニア」です☆

弾けるシニアについて


60歳以上で、過去にチェルニー30番修了程度までピアノを習った経験がある方のこと。
私が勝手に定義しています(笑)

弾けるシニアの達成感


おとなも子どもも、ピアノレッスンには達成感が必要です。でも、シニアは体力的・技術的にも、達成感を感じてもらうことは難しい。

そこで私は「チェルニー8小節の練習曲」「バーナムテクニック」など、数小節の練習曲を暗譜で弾いてもらう課題を提供しています。

短い曲なら「弾いてみよう!覚えてみよう!」とやる気になってくださいます。
マジですよ。

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チェルニー8小節の練習曲の使用例


26番までは暗譜。
①27番以降は暗譜なし
②1番から26番までを「ハ、ト、ニ、ヘ」に移調

①と②については、生徒さんが決定する。どちらかひとつの場合や、レッスンによって変わる場合や、両方の場合など色々あり

暗譜は「ミス0」から「ミス何回まで」を、生徒さんが決める。
ミスの数が、その範囲なら合格☆

バーナムテクニックの使用例


1巻以上を使用。
・各ステップの12番のみ暗譜。ミス0の場合のみ合格。
・1冊終わるごとに、生徒さんが決めた2ページを暗譜演奏。
合格すると次の巻に進む。
不合格の場合は、その巻をはじめからやりなおす。

これからのシニアのピアノ教室


あくまで予想ですが、今年を境に、1960年代生まれの方が次々に還暦を迎えます。1960年代は、ヤマハ音楽教室が全盛期だったとき。これからはどんどん「弾けるシニア」が増えると思われます

おとなのピアノ教室はシニアの初心者と弾けるシニアに二分化されると考えています。知らんけど(爆)


朝日新聞2.7に興味深い記事が掲載されていました。

2021.2.7

代表:京都大学大学院 積山薫教授

実験協力者:66名の高齢者

実験の方法:33名づつのグループに分け、片方に週1回鍵盤ハーモニカの指導を行い、自宅練習もお願いした。

実験の結果:4カ月後に「言語記憶テスト」を実施したところ、有意差がみられた。また、「機能的MRI]で脳の機能を調べたところ、楽器練習に取り組んだ人は、物事を効率的に処理する能力が上がった。効率化がうまくできている人と、言語記憶の成績が高い傾向がみられた。

実験の考察:仲間との交流が記憶力を高めたかもしれない。楽器の練習が記憶力を高めたと言い切るには、さらに研究が必要である

脳の可視化システムでは、東大大学院もすでに論文を発表しています。そこでは、楽譜の暗譜が脳の血流を促すという結果でした。

高齢者が暗譜でピアノを弾くこと・・これは、ひょっとしたらすごく脳にいいかもしれない!

【突然、宣伝です】
滝本ピアノメソッドは、暗譜でピアノを弾くための教本です!
シニアの生徒さんにオススメ!
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以前、「ピアノが上手になる3つの練習法」として、「3種のランダム練習」「レミニッセンス」「超回復(超過回復)」についてブログを書きました。

今日は、そのなかの「超過回復」続きを書きます。元ネタは、大阪府立大学のセミナー(吉武信二教授:スポーツ科学)です。

なお、今回は、スポーツだけではなく音楽の発表会で実践報告されていることがわかりました。6年前に私は「筋肉の超過回復がピアノの練習に使えるのではないか」と書いていましたが、あたってました。へへへ

超過回復とは


筋肉は傷つけると、前より強く回復する性質をもっています。これを「超過回復」といいます。それを促すのが「休息」です。

よく「発表会の前日までたくさん練習したのにうまくいかなかった」とききますが、これは練習しすぎて疲れているからです。
本番で最高のコンディションを保つには、「休息」が必要です。

超過回復を活用したピアノ練習法


ここでは、発表会まであと2週間を設定しました。

1.3日続けて1日休む、2日続けて1日休む(基本)
2.はじめの1週間はしっかり練習する
3.あとの1週間は軽く練習する

グラフにすると、こうなります。
このように2週間単位で練習・休息すると、最高のコンディションが保てるという研究結果がでています。

超過回復ピアノ
最近の研究によると、80歳でも筋肉量の増加は認められるようです。「歳だから・・」とあきらめることはありません。

おとなのピアノは、月2回が主流です。発表会をレッスン日におきかえて、2週間前から計画的に練習してみてください☆

【追記】
先日、「ライターになりました」と書いていましたが、さっそく謝礼ン万円の執筆依頼をもらいました。がんばりますだおかだ。


以前、学友で声楽家の中野陽子先生から、「オンラインレッスンをしましょう」と誘われたことがあります。!」と返事はしたものの、パソコンスキルが低い私はなかなか取りかかれませんでした。

そんなとき、近鉄サロンの隣の教室でジャズを教えてらっしゃる岩井ゆきこ先生から「オンラインするなら教えてあげますよ」提案してもらいました。ゆきこ先生は、7年前にバークリー音楽院のオンラインレッスンを経験され、ご自身でも数年前からオンラインレッスンをされています。

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岩井ゆきこ先生

大阪生まれ。幼い頃からバイオリンとピアノを始め、高校のブラスバンドではフルートを担当。帝塚山学院大学英文科在学中にジャズに出会い、卒業後ニューヨークへ。CD 「センチメンタル・ジャーニー」「ハートに贈り物」「JAZZ」「I Love 大阪」をリリース、毎年秋には大阪厚生年金会館でコンサートを行うなど“明るいジャズ、楽しい歌”をテーマに関西を中心に精力的に活動している。地域の人々を中心に各界の講師を招いてふれあう「ひょうたん山サロン」を主宰している。「わたぼうし音楽祭」の審査委員。


さっそく昨日、Zoomを使ったオンラインレッスンを経験させていただきました。今日は、ミュージックハウス猫太郎にも来て、指導してくださいます☆

それで、今月からワンポイントオンラインレッスン(無料)を開催することにしました。対象は、生徒さんです。順調よくいけば、オンラインのみの生徒募集をしようと考えています。その時は、よろしくお願いします!(^^)!


今年は6日から、ピアノレッスンは始まりました。
しかし、数名の方から「寒いから休みます」という連絡を戴いています。

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「寒いから休む」って何だそれ?と思う方もいらっしゃるでしょう。

でも私は、これってアリだと思うのですよ。
というより、むしろ休憩は必要だと考えています。

ピアノ教室は、学校のように修了期限がありません。
だったら、ちょっと休んでもいいじゃね?

音楽も、休符があるからメロディが流れます。
ちょっと休憩をしたら、また頑張れるときが来る。

おとなのピアノは、自分でメリハリをつけなきゃね☆

というわけで
また暖かくなったら逢えるといいな~
と思っています(=^・^=)

メルカリで本を売っています

おとなのピアノ教室が足りません。今日はその理由を、統計グラフを使って説明したいと思います

楽器を演奏する人
このグラフは、統計局の調査結果を私がまとめたものです。
これをみると、たった5年間で、シニアの楽器演奏人口が大幅に増えているのがわかります。

ただし、上のグラフでは必ずしもピアノを演奏しているとは限りません。そこで、別のグラフも作ってみました。

ピアノ普及率

これは、ピアノ普及率です。2014年からは電子ピアノを含むデータでは、普及率は上昇しています。現在は4件に1件がピアノ(電子ピアノ)をもっているということになります。ただ、必ずしもシニアがピアノを保有しているとは限りませんけれども。

しかし、楽器を演奏するシニアが増加していて、ピアノの保有率が上昇していることを考えると、シニアのピアノ学習者が増えていると考えることは可能だと思います。

先ほども書きましたが、シニアを指導するピアノの先生の数が足りません。勤務するカルチャーでは昨年からキャンセル待ちが発生しています。私だけではなく、他の講師の場合も同じです。
ピアノの先生方、ぜひシニアの指導をお願いします!!

ミュージックハウス猫太郎(猫太郎音楽教室)

本の表紙おとなを教えたいピアノの先生に伝えたいこと
―教室の中身を大公開!絶対身につけて欲しいおとなのピアノ術―
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メルカリ:1300円(税・送料・手数料込み)

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生徒さんのレッスン曲選びに困っていませんか?弾きたい曲のジャンルを聞いても「なんでもいい」とか言われると、ほんと、困っちゃいますね・・。
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そこで、うちの教室のシニアの生徒さんを対象に、アンケートをとってみました。すると、次のような結果が出ました。


アンケート調査の対象と方法


みかんぴあの教室のシニアピアノ学習者(60歳以上、33名)に対して、「好きな曲」「弾いてみたい曲」をジャンル別に書いてもらう

アンケート調査の結果


■好きな曲:151曲
童謡・唱歌(34曲)、クラシック(39曲)、POPS・歌謡曲(78曲)

■弾いてみたい曲:84曲
童謡・唱歌(23曲)、クラシック(22曲)、POPS(39曲)

そのうち、2名以上が同じ曲名を選んだのは次の通りです。

◆シニアが好きな曲(2名以上が好きな曲)
・童謡・唱歌・・・みかんの咲く丘、冬の星座、ふるさと、早春賦、四季の歌、遠くへ行きたい
・クラシック・・・エリーゼのために、子犬のワルツ、乙女の祈り、ノクターン、別れの曲、トルコ行進曲、月の光
・歌謡曲・POPS・・・いい日旅立ち、世界に一つだけの花、Stand Alone、遠くへ行きたい、糸

◆シニアが弾いてみたい曲(2名以上が弾きたい曲)
・童謡・唱歌・・・夕焼け小焼け、ふるさと、月の砂漠
・クラシック・・・エリーゼのために、別れの曲、ノクターン、人形の夢と目覚め、子犬のワルツ、トルコ行進曲
・歌謡曲・POPS・・・なし

好きな曲と弾いてみたい曲の両方に名前があがったのは次の曲です

◆シニアが好きで弾きたい曲
・童謡・唱歌・・・ふるさと
・クラシック・・・エリーゼのために、別れの曲、ノクターン、子犬のワルツ、トルコ行進曲
・歌謡曲・POPS・・・なし

アンケート調査結果のまとめ


調査では、シニアは「好きな曲」「弾いてみたい曲」として、多くのPOPSや歌謡曲の曲名をあげました。そしてそれらは、童謡・唱歌やクラシックより、個人的な想い出に繋がっていました。

しかし多くのシニアが、POPSや歌謡曲は「難しくて弾けない」と考えていました。ショパンの別れの曲やノクターンなど難易度の高い曲が「弾きたい曲」として挙げられていることを想うと、おかしな話です。

アンケート調査からみたレッスン曲選び


シニアの曲選びは、指導者にとって難しいことのひとつです。曲選びだけでレッスン時間の半分以上を費やすこともあります。

そんなときは「歌謡曲(POPS)では何が好きですか」と尋ねてみてください。きっとすぐに好きな歌手の曲やドラマの主題歌を出してくださるはずです。ひょっとしたら「自分にはムリ」と思ってらっしゃった可能性があるので、「それを弾きましょう」と言うと、喜んでくださいますよ☆

今後の課題


シニアが達成感を感じる歌謡曲やPOPSについて、ピアノ指導者は、シニアの演奏能力を考慮したアレンジ法を身につける必要があると思います。そこで、今後は、シニアの基本的な演奏能力をもとに音楽性を失わないアレンジ法について研究したいと考えています。

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ABRSMとは、英国王立音楽検定のことです。日本ではあまり知られていませんが、海外では音楽の国際資格で世界最大規模を誇る国際資格です。
そこでうちの教室では、AB検定のうち、課題曲以外の「スケール&アルペジオ」「オーラル」「初見演奏」の3つをレッスンに取り入れています。

スケール&アルペジオ


【方法】
具体的には、スケールは1オクターブスケールから4オクターブまでのユニゾン奏、3rd(3度進行)、6th(6度進行)などです。アルペジオは、ユニゾンと転回形を使います。

【メリット】
1.生徒さんは、レッスン前に指慣らしができ、落ち着いてレッスンを受けることができます。
2.曲を弾くときに役立ちます

【デメリット】とくになし

オーラル


オーラルとは、先生が弾く曲について感想や答えを言うことです。私はヤマハ初見6級を使っています。

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【方法】
はじめに先生が初見でピアノを弾きます。例えば私は「今日は12日ですから12番を弾きますね」とか言ってはじめます。
曲が終わると、生徒さんに「何拍子でしたか?」とか「曲の強弱はどうなっていましたか」など質問をします。曲全体の感想を尋ねることもあります。グループレッスン時は、「他の人と同じ感想を言わない」という条件で答えてもらうと、面白いです。

【メリット】
1.生徒さんが曲の部分だけでなく、全体を捉えるようになります。
2.演奏にも拍子やダイナミクス(強弱)に気を付けるようになります。
3.音楽をどのように表現しようか考えてくれるようになります。

【デメリット】先生が失敗するとアカンので、緊張します

初見演奏


【方法】
一般的に初見演奏と言うと楽譜を数十秒見てパッと弾きますが、ABRSMでは、実際にピアノを弾いて練習する時間があります。そこで、レッスンでは「3分間練習してください」といい、生徒さんの教本の新しい曲を弾いてもらいます。

【メリット】
1.集中力がつきます
2.読譜力アップになります
3.自宅での予習にも役立ちます。

【デメリット】白内障や老眼メガネの度数があわない人には辛い経験になります

ABRSMを受験するおとなの方はあまりいらっしゃいません。でも受験しなくても、ABRSMを取り入れたレッスンをすることは充分可能です。ぜひ活用してみてください☆

英国王立音楽検定

本の表紙おとなを教えたいピアノの先生に伝えたいこと
―教室の中身を大公開!絶対身につけて欲しいおとなのピアノ術―
【価格】
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◆目次と試し読み
◆本の感想
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書こうかどうしようか迷ったのですが、自分自身のためにもはっきり書いた方がよいと思ったので書きます。

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ことの顛末(てんまつ)


先日、「友達のお子さんが大教大附属天王寺中学を受験するので、音楽の傾向と対策をお教え下さい」というメールをいただきました。

見知らぬ方から突然、あいさつなしに受験のことを尋ねられて、私は目がテンになりました。そもそもこの方が、どのような方なのかさっぱりわかりません。それで、尋ねてみました。

すると、この方はピアノの先生だとわかりました。また、友人のお子さんは、今月受験予定だとか。

そこで私は、「受験まで日がないので、私ができることはありません。申し訳ありません」と返信しました。その後、その先生からお礼のメールがありました。

同業者がタダで専門知識を引き出そうとすること


受験まで2週間足らずでは、私ができることはありません。ただ、お断りした本当の理由はそれではありません。見知らぬ同業者がタダで専門知識を引き出そうとしたことに怒ったからです。

私は進学塾の音楽専任講師です。塾生を指導するために、研究会に行き、専門書を読み、過去問から出題傾向を調べるなど、日々努力をしています。これは、専門知識です。それを、簡単に引き出そうとするのは、悪意のあるなしに関わらず厚かましい行為だと思うのですよ。

また、中学校受験の傾向と対策は、メールで話せるものではありません。百歩譲ってメールをするなら、それには膨大な時間を要します。その間私は、仕事ができなくなります。その保障は誰がしてくれるのでしょうか。

そう考えると、(なんで見知らぬ同業者に無料で情報を提供しなければいけないのだろうか。見知らぬ他人の仕事をバックアップしなければいけない義務は、私にはない)と思えてきたのです。

附天中の情報が欲しい方々へ


附属天王寺受験の情報が必要なピアノの先生は、セミナーを受講してください。有料セミナーですが、この春に開講予定です。セミナーでは、私がこれまでに得た知識や経験を、惜しみなく話させていただきます。

なお、これまでにセミナーを受講してくださった先生方は、「タイアップ教室」として、HPで紹介させて頂いています。大教大附天中受験をお考えの保護者の方は、そちらにお問い合わせください。
タイアップ教室


おとなのピアノ指導では、指導法研究や教材研究がよく行われます。しかし「おとなはなぜピアノを習うのか」ということには、あまり言及されていません。そこで、今日はマジメに、おとなの学習動機について書きます(いつもマジメやけどね)

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おとなの学習動機については、ボッシャー(Bosher,R)とコリンズ(Collis,J.B)が6つに分類しています。これをおとなのピアノに当てはめると、次のようになります

1.職業的向上
  ピアニスト、ピアノ指導者、保育士、幼稚園教諭をめざすため
2.避難・刺激
  仕事や家事からの逃避、退屈な日々の刺激として
3.社交的関係
  新しい仲間づくりのため
4.外部の期待
  楽器店や先生からの指示のため
5.社会奉仕
  ボランティア活動などのため
6.知的関心
  ピアノの技術や知識を学びたいため


私の経験では、1.職業的向上と4.外部の期待の2つは、目標が立てやすいので比較的楽に指導ができます。

しかし、2.避難・刺激と6.知的関心の2つは、学習動機が内的要因にあるため、学習目的がはっきりしません。また、多くの成人の学習動機は、ここに入ります。

おとなのピアノ指導が難しいと言われる理由は、このように学習目的がはっきりしないことにあると私は考えています。

では、どうすればよいかと言うと、やはり先生と生徒さんが、何度も話し合うことだと思います。「おとなの生徒さんは無駄話が多い」という先生がいらっしゃいますが、無駄話のなかに、学習目標を立てるための大きなヒントが落ちています。

そのヒントを拾うためには、(この生徒さんは、何のためにピアノを習いに来ているのか)ということを、いつも考えながらレッスンをすることが必要です☆


おとなのピアノ教室では、生徒さんからよく「この曲が弾けるでしょうか」という質問をうけます。そこで、よくあるピアノの先生の言葉を2つあげてみました

A先生:ムリですね。ピアノは基本が大事なので、基礎練習をしましょう
B先生:できますよ!ダメだったら私が簡単にアレンジしますよ


どちらの先生の言葉も、間違ってはいません。でもA先生の言葉では、生徒さんのモチベが下がりますし、B先生のように先生が簡単にアレンジしてしまったら、生徒さんのアレンジ力はいつまでもつきません。そういう意味で、どちらもいいとは言えないな。

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うちの教室では、このような質問を受けた場合、本当に弾けると思ったら、理由を告げて「弾けます」と言います。でも、それ以外の場合は、「ご自身のペースで練習すれば、何とかなります」と言います。
「ご自身のペース」と「何とかなる」という2つの言葉が、キーワード☆

「ご自身のペース」
「無理をせず、前向きに練習してください」という意味が含まれています。これは、生徒さんの「弾いてみたい」という気持ちを大切にしています。

また、この時に私は、生徒さんがムリしないで練習ができる練習方法を、生徒さんと相談しながら決めます。

「何とかなる」
とても無責任な言葉に聴こえますが、練習したら何とかなるのは事実です。どのレベルで「完成」とするかを決めるのは、私ではなく生徒さんです。

アファナシエフのようにブラームスが弾けること(おいおい。そりゃ無理だ 笑)を目標にされても、1フレーズを白波のように透き通った音色で弾くことを目標にされても、それは生徒さんの自由なのです。私はそれを、支援するだけ。
だから「何とかなる」と言います。

「この曲が弾けるでしょうか」と先生に尋ねる生徒さんの心の中には、「この曲が弾きたい」という想いがあります。私はその気持ちを超大切にしたいと思います(おっ!めっちゃカッコよく決まったぜぃ)


下の表は、うちの生徒さんの年代と人数です。
こう見ると結構な数のように見えますが、グループレッスンの人数も含まれていますし、個人レッスンで年に数回の生徒さんも含まれているので、全然儲かっていません。ゆとりっす(笑)

( )内は男性
30代40代50代60代70代80代90代
10(1)9(1)19(1)14

なお、この表からは、2つの問題点がわかります。ひとつめは男性が3名しかいないこと。国会の女性議員の比率レベルです。寂しいですねぇ。ピアノが弾ける男性は、超カッコいい!もっと男性を指導させて欲しいな。

ふたつめは、30代以下の生徒さんがいないこと。過去にはいてくださったのですが、みんな辞めていかれました。たぶん私には、若い人を指導する能力が無いんでしょうね。ただ、得意としている保育者養成校の学生もいないのは、問題ですよ。

こんな風に、生徒さんの年代と人数を改めて表にすると、教室の特徴や改善点が見えてきます。私の場合は、性別と年代に問題があることがわかりました。

子どもを指導している先生でしたら、地域で分けてみるのもいいかもしれません。例えば、Aマンションから生徒はは10人来ているけど、Bマンションは2人しかいないという感じで。そしたらBマンションを中心に生徒募集をしてみるとかですね~。

話は代わりますが、今日は大学院(生涯教育学・図書館情報学研究コース)の新入院生歓迎会です。いってきま~す☆


ピアノ教室のブログについてご質問を受けましたので、記事にさせて頂きます☆
現在ブログは、インスタやtwitterやFBに押され、以前のような勢いはありません。しかし、教室の内容や先生の人柄を知ってもらうためには、長文が書けるブログはやはり最適なツールです。

実はブログが最盛期だった頃、私はブログ鑑定士のようなことをしていました。あれからずいぶん経ちますが、あの頃に得たブログ構築の知識は、今も間違っていないと思います(笑)
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子ども用とおとな用ブログ


「子どもとおとなの募集のために、ブログを2つ作ったほうがいいでしょうか」という質問をよくうけますが、答えは「NO」です。

理由は、複数のブログを管理することが面倒になり、そのうちどちらかを更新しなくなるからです。個人ブログなら放置しても構いませんが、商用の場合の放置ブログは、教室のイメージを悪くします。ブログは1つで充分です。

「子どもからおとなまで」の表記


ピアノ教室ブログによく書かれているのが、「子どもからおとなまで」という表現です。残念ながらこの表現は、おとなの方からは、あまり好まれません。なぜなら、子どものなかで遠慮しながらピアノを習う自分の姿が浮かぶからです。

では、どうすればいいか・・実は簡単なことです。「おとなから子どもまで」と、逆にするだけです。こうすれば、おとなもしっかりと教えてもらえる教室のイメージができます。

プロフィールの書き方


子どもを習わせる場合は、先生のステイタスはある程度必要です。ただ、おとなの場合は、立派な経歴の先生は、逆に敬遠される傾向があります。

でも、学歴は積めても消せない。そこでどうすればいいかと言うと、本当のことを書きながら、少しユーモアを入れます。

私は音大を出ていないので立派な経歴ではありませんが、教育大卒なのでやや堅いイメージがあります。そこで、プロフィールには好きな言葉のところに「現品限り」「半額」など、主婦らしい言葉を入れています。これは本当に好きです☆

記事の内容


「ランチのこと」「ペットのこと」「TV番組のこと」など盛りだくさんで、いったい何のブログだろう・・と思うサイトに出会うことがあります。ピアノ教室のブログだったら、特化すべきです。時々書くのは構わないけれど、あくまで商用ブログは仕事中心で(笑)

実はもっともだいじなこと


これはあまり気にされていない方が多いのですが、「コメントに人柄が出ます」どれだけ立派な内容を書いていても、コメントに返信がなかったりすると、「この先生は、自分の言いたい事だけを言う自己顕示欲の強い先生だ」というイメージをもたれます。ほんとうはそんなことなくてもそうです。それがブログの怖いところ。

ある意味、ブログのコメントレスは、記事より気を使って丁寧に返信しなければなりません。コメント放置なんてとんでもない。

ブログランキングについて


ブログランキングは、同業者しかきません。SEO対策と自分のモチベのためにランキングに参加していても構いませんが、生徒募集に直接関係あるかどうかは難しいところです。

以上、思いつくままを書きました。参考にして頂ければ幸甚です☆


下の図は、2017年度の日本の人口ピラミッドです。これを見ると、子どもを教える先生は、めっちゃ少ないところで頑張ってることがわかります。市場だけをみると、おとなを教えたほうが絶対いい。でも、これからはおとなのピアノも変わって行く。

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これまでのおとなのピアノ


生徒さんの様子


おとなのピアノの年齢層は様々ですが、圧倒的に60歳以上が多い。かれらをシニアというかどうかは議論の余地がありますが、ここでは60歳以上をシニアとさせていただきます。

シニアの多くは、家に娘が使っていたピアノがある、ずっとピアノを習いたかった、ピアノに憧れている・・そういう人たちです。だから、先生の言うことに意見は言うけれど、基本的には「教えてもらっている」と考えてくださっています。

指導者のレベル


シニアの初心者にピアノを指導するためには、子どもとは別の指導力が必要です。これはしっかり勉強する必要があります。

でも、演奏技術はそんなに必要じゃない。実際に、「ソナチネが弾ければ大丈夫」というキャッチフレーズで、シニアのピアノ指導者を募集している音楽団体もあります。これは、間違っていません。

ところが、気楽だったおとなのピアノが、そろそろ崩れてくるんじゃないかと私は考えています。

これからのおとなのピアノ


生徒さんの様子


1950年後半におこったピアノブームのときに子どもだった人がもうじき定年になるので、これからどんどんピアノを習いに来られるんじゃないかな。いわゆる「リベンジピアノ」とか「やりなおしピアノ」とかです。

定年後に新しいことを始める人もいますが、それ以上に昔やっていたことをもういちどやる人の方が多い。理由は、そのほうが、とっつきやすいからです。

かれらは、結構ピアノが弾ける人が多い。これが最大の特徴です。理由は、当時の子どもの習い事は、ピアノとそろばんと習字ぐらいしかなかったことと、今とは比べ物にならないほど練習したからです。

指導者のレベル


音大卒の先生なら、どうってことはないでしょう。でも、私は音大をでていませんし、音楽を専門に学んだことは一度もない。リサイタル経験もありません。話にならない。

「おとなのピアノ指導者」と名乗るなら、演奏能力をつけなくちゃ!

まとめ


これからのおとなのピアノは、シニアの初心者とやりなおしピアノの2方向の指導ができないと、話にならん。まぁ、他の先生にはどうってことないと思いますが、私は頑張らねば!・・って言うか、頑張ります!


今回も、生徒さんから面白い質問をもらったので、その質問と私の回答を書きます。

いっぱい練習してきたのに弾けないのですが
Sさん(70代)からのご質問です・・・っていうか、訴えに近い?(笑)Sさんは「家では間違わないのに、ここ(教室)に来ると間違ってしまう」と、とても悔しそうです。「間違わないでおこうとカッコつけるからかな?」ともおっしゃいました。

みかんの回答
これを「あがり」とするなら、大阪健康福祉大学の平山裕基先生にご意見をお伺いしたほうが専門的で的確な回答がもらえます☆

ただ、ピアノ指導者として言えることは、いっぱい練習することは、私の前で上手に弾くことが目的ではなく、指導者のアドバイスを受け入れてもらうキャパを広げるためにあると思っています。

例えば、練習が不十分だと、私が(ここをなおしてもらいたい)と言っても余裕がないのでなおせない。でも、自宅練習が十分だと、なおしてもらえる。だから、家で練習したとおりに弾けなくても、全然大丈夫なのです。

家での練習の結果がレッスンで発揮できなくても気にしないで弾いてほしいと思います☆


生徒さんから面白い質問をもらったので、その質問と私の回答を書きます。

消音ペダルを踏んで練習すれば指が強くなるか?
Tさん(60代)からのご質問です。いつもより指はよく動いているのですが、とても小さな音で弾かれるのでかけたら、「えっ?小さいですか?打鍵を強くするためにUPの消音ペダルを踏んで練習していたのですが…」、とおっしゃいました。

【みかんの回答】
アイデアを出して一生懸命練習してくださってありがとうございます!でも、ピアノは、指の力だけで弾くものではありません。実は、打鍵力をつけるには、物理的な力より「耳」が大事なのです。

現に、今日のTさんは、前回より小さな音で弾いています。で、それに気づいていらっしゃいません。耳が小さな音に慣れてしまったのですね。次回は消音ペダルを使わずに練習してきてください。ちょっとゆっくりめに、綺麗な音で。そしたら、きっと打鍵力がついていますよ。

次回のレッスンが楽しみです(=^・^=)


子どもさんを指導させてもらってるとき、年度末じゃないのに「生徒さんが減ってきたなぁ・・」と思うことがありました。

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そんなときは、チラシを撒いたりしてもお問い合わせの電話もなかったり、せっかく体験レッスンにこぎつけても、入会に繋がらなかったりする。

今思うと、そんな時がチャンスでした。いつのまにか、指導しにくい生徒さんがいなくなって、自分と合う生徒さんが残ってくれてたからです。

例えば、ラーメン屋さんをやってるとして、凄くにぎわってるけど乱暴なお客さんやクレーマーばかりだと、仕事が楽しくないし、とっても疲れる。ピアノ教室はラーメン屋さんとは違いますが、やっぱり相性が合わない生徒さんがいっぱいいると疲れます。

「生徒さんが減ってきたなぁ」と思ったときは、ひょっとしたら、そんなに悪いことじゃないかも知れない。相性が合わない生徒さんがやめていったんじゃないかなぁ。

それで、こんな時こそ、スキルアップのチャンスです。慌てて生徒募集をせず、今まで時間がなくてできなかったことができます。その中で、仕事に繋がる知識や人間関係がGETできるかも知れません。

今日は、生徒さんが減ってきたときについて、ちょっと目線の違う記事を書いてみました。すべて私が、子どもさんを指導していた時に経験したことです(今は全く関係ない 笑)


ことなりままっち先生から、掲示板にコメントを戴きました。感謝いたします。

該当ページ

先に断っておきますが、私は現在、子どもを指導しておりませんので、子どもを指導するピアノ教室の現状についてまったく知りません。ですから、「ピアノの先生は、リコーダーや鍵盤ハモニカの指導をすることはあたりまえではない」というコメントを戴いて、大変驚きました。

それで、自身の過去の経験を返信させていただいた次第ですが、もし私が現在、子どもを指導していたとしても、この考えは変わりません。
そこで今日は、私がピアノ以外の指導していたときのことを書いてみたいと思います。


教科音楽(座学)


これについては、コメレスに書いてあるように、私は、自分の生徒さんが音楽の成績が学年TOPでないと気が済まなかったので、徹底的にやりました。生徒さんが持ってる音楽の教科書はもちろん全部揃えて内容を把握していましたし、鑑賞教材のCDもそろえていました。

小学校の音楽の先生に逢いに行って、指導法についてお話を伺ったこともあります。中学生においては、中間考査や期末考査の過去問を用意して、試験前に中学生をあつめて特別授業をしました。満点で当たり前という前提で。

今から思うと、自己満足だったと思います。でも、後悔はしていません。日頃の単純なピアノレッスンに変化をつけることができましたし、ピアノ以外の話もいっぱいできました。

教科音楽(器楽)


リコーダーと鍵ハモについては、生徒さんを集めてグループ学習をしました。先生は、中学生や6年生です。私も生徒になって習う側になりました。

実践的な科目は、教えられるより教える方が身につくものです。先生になった6年生は、一生懸命3年生にリコーダーを教えてくれました。私は中学生から、アルトリコーダーをまなびました。子ども先生の感想は、「みかん先生はリコーダーの才能なし」でした(爆)

イベントの指導


合唱の伴奏では、私は自分の生徒さんが選ばれるように、しっかり指導しました。合唱大会で、自分の生徒さんが伴奏を弾いてる姿を見ると、ドキドキしましたが、同時に誇らしい気分にもなりました。素敵な経験をもらいました。ピアノ教室の宣伝にもなりました。

過去には、あまりピアノが得意じゃない生徒さんが、「先生、合唱の伴奏に立候補したよ!」と言って飛び込んできてくれた時もあります。(ピアノが嫌いじゃなかったんだ)と思うと、とっても嬉しかった。「ようし!やるぞ!」と思った。

でも、その生徒さんは、最終選考まで残ったけどダメでした。選ばれなかったんです。それで私は、発表会の時に、その生徒さんの伴奏で、みんなで歌を歌うコーナーを作りました。せめてものお礼です。

まとめ:ピアノの先生がピアノ以外の指導を行うこと


そもそもピアノの先生が、ピアノ以外の指導をされないのは、したくないのか、できないからしないのか、そのあたりはよくわかりません。で、大人のピアノ教室の私には関係ない話なので、どっちでもいい(笑)

でも、やってみると超楽しいですよ。生徒さんの知らなかった一面がいっぱい見えるし、先生にとってもいい経験になります。お金をもらって貴重な経験ができるって最高じゃね?私は今でも、「やってよかったな~」と思っています。


「ピアノを辞めたい」・・子どもの生徒には、そういう時期は誰でもあります。そんなときに、学校で習ってる音楽をちょこっとレッスンにもって来させる手があります。

でも、リコーダーや鍵ハモの指導はありきたり。そんなのどこでもやってます。もっとコアに、学校教育添った指導をしませんか?即興でできますよ☆

音友が出してる雑誌で「教育音楽」という本があります。2000円を超えるので結構高い。でも、これがかなりレッスンに使えます。

ピアノの先生は、色々ピアノ系の雑誌は読まれますが、「教育音楽を読んでます」という声はあまり聞かない。これ、超もったいないです。だって、文科省が決めた学習指導要領そのものに添ってできてるから。

こういうことを書くと、「みかんさんは塾講師だからそんなことを言う」と、また叱られそうですが、塾では、教科書はシカトできません。教科書によって授業の内容を変える。学校の学習内容を重視しているのです。

でも、ピアノ教室は違います。学校教育にまったく関係ないところで指導をやってる。オノマトペを使ったリズム打ちとか絶対しない。ふしづくりもしない。そういうのをやっとくと、学校の音楽が、もっともっと楽しくなる。

まぁ、ピアノを習ってる子は、学校の音楽の成績はいいし、もともとピアノの先生は、ピアノを教えるのが仕事だから、音楽教育はど~でもいいかも知れないな。

でも、ピアノって時々辞めたくなるじゃないですか。そういう時にちょっと、学校で今習ってる音楽について触れたら、レッスンが楽しくなるんじゃないかなぁ・・・って、うちは大人のピアノ教室だから、全然関係ないや(笑)


今日は、個人レッスン以外のレッスンについて書きます。私は、自宅とカルチャーでおとなのピアノ個人レッスン以外に、シェアレッスン、ペアレッスン、グループレッスンをしています。

シェアレッスン


シェアレッスンとは、Aさんのレッスン時間(60分)に、単発で、個人レッスンの形でBさんが入ることです。AさんとBさんが兄弟だったり親しい友人だったりする場合が多いのが特徴です。うちの場合は、親子(親70代、娘40代)と友人同士の2組がいらっしゃいます。

メリットは、忙しい生徒さんの時間を有効に使えること。デメリットは、レッスン計画が立てにくいことです。例えば、いつもは60分レッスンをしているAさんが、30分レッスンになるので忙しい気分になることです。

ペアレッスン


ペアレッスンは、シェアレッスンのように単発ではなく、また、2人で同時にレッスンすることを言います。時間は2人で60分。主に連弾のレッスンがですが、通常のレッスンでも友人同士の方々を指導させて頂いています。

メリットは、Aさんが弾いている時はBさんは休憩中・・など、2人分の時間を有効に使えるので、30分の個人レッスンよりゆったりとピアノを楽しむことができることです。デメリットは、どちらかが都合で休むと、片方の人も休む傾向があることです。

グループレッスン
これは、3名以上同時にレッスンを行うことを言います。私はカルチャー(近鉄とよみうり)で、グループレッスンを行っています。

メリットは、ピアノの上達はもちろんですが、やはり親睦でしょう。仲間と一緒にピアノを弾くというのは、本当に楽しい☆デメリットは、上達に差があることと、人数分のキーボードなどが必要なことです(なくてもできます)

大人気のグループレッスン
実は、私のカルチャーセンターのグループレッスン講座は、入会まち状態になっています。先週も3名の方が見学に来てくださいました。ありがたいことなのですが、申し訳なくおもっています。

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宣伝になって恐縮ですが、私がやってる脳トレピアノは、「脳トレ」なので、生徒さんの進捗の差はまったく関係ありません。ひとりずつのペースに合わせた指導が可能です。

また、副教本として童謡の弾き語り楽譜を用意しています。指使いを自分で考えて、歌いながら弾くことで、脳を活性化します。これは、季節の童謡をするので、全員同じ曲をします。1年で12曲の童謡の弾き歌い(伴奏つき)ができるようになります。

脳トレピアノグループレッスン講座をあちこちでやってもらいたいなぁ。誰かやってくれんかな・・。


先日、塾の授業でPPAPのリズムに歌詞をつけて遊びました。

画像
リズム譜、間違ってたらごめん~♪


練習順は次の通りです。

【導入】
1.リズムを小分けにして叩かせる(PPAPであることは内緒♪)
2.最初から通してリズムを叩く
3.何の曲だと思う?と問いかける(子どもたちは悩みながら考える)
4.ヒントを出す(①男性歌手1人で歌う ②世界的に有名でギネスに載ったなど)このあたりで、わかる子はわかる。すると、途端に譜面を見ながらリズムを叩こうとします
5.答えを言うと、大歓声!全員でリズムを叩きながらPPAPを歌います

【替え歌つくり】
1.I have a ○○・・の部分を自由に入れる
2.12小節の作詞の基本(不可抗力な現実、希望、実現可能な現実)に添って替え歌をつくる
3.1人ずつ発表する☆


面白いからぜひやってみてください☆


ご存知PPAP。今日はこのPPAPが流行った理由を、マジメに考えてみようと思います。なお、ここは一応音楽ブログなので、情報の伝播方法やピコ太郎のパーソナリティなどには触れません☆



条件1:曲の短さ


歌の上手な方のカラオケでも、長いと聞いてる方が疲れる。PPAPは、イントロとエンディングを入れても40秒ほどなので、疲れてる暇がない=結構しっかり聴いてしまう→印象に残る。

条件2:曲の構成


PPAPは、A+A+Bで各4小節、全12小節の構成で作られています(歌詞の部分のみ)同じモチーフを2度繰り返して3度目で変化をつけるのは、作曲の定番ですね。それをゼクエンツじゃなくて同じ音程でやるところが、案外新鮮だと思います。

条件3:歌詞


メロデイがあるわけじゃないので、恐らく歌詞を先に作って、それにリズムを合わせたんだと思います。最近は、曲を先に作って、そこに歌詞をはめ込むパターンが多いと聞きましたが、その逆ですね。これだとシラブルのズレがおきません。結果的に聴きやすい。

また、PPAPの歌詞はとても想像しやすいですが、誰かに何かを訴えているわけじゃなく「だからなに?」という不思議な部分を残しています。バカバカしいけど謎ってやつです☆この謎が、曲にひきつけられる要素になっています。

まとめ


もともと日本人は、短くパッとわかることが好きな民族だと私は考えています。俳句や短歌がそうです。また、お経や声明に代表されるように、謎がある言葉も好きです。

短い中にわびさびや謎を感じることができる感性をもっているのが日本人の特徴ですね。そういう意味で、PPAPは最も日本人に適した曲だと私は思います。

それより、私自身が長い曲を聴くのがしんどい年齢になってきました。超高齢化社会の日本において、短くパッと聴ける曲、歌える曲は、これからもっと必要になるるでしょう。Aメロ+Bメロ+サビで何度もサビの繰り返しより、A+A+Bのホップ・ステップジャンプ方式でOKっ♪とか思います(笑)

※作曲のノウハウも知らないおばさんが勝手に書いてるだけなので、専門家の方は見逃してくださいね☆


時々ピアノの先生からメールを頂くことがあります。結構めんどくさいし、お金にならんからあんまり嬉しくない。でも、私の拙い考えでも少しはお役にたつことができたら・・と思い、必ず返信はさせてもらっています。

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ただ、お礼のメールがないことがあるのです。そういう時は「自分から質問しておいてなんだろう?」と思う。私は人間ができてないので、がっかりしてしまう。

メールの例をあげます

質問者:○○について教えてください。または、こういう生徒さんの場合はどうすればいいでしょうか(a)
私:これは○○だと思います。または、そういう場合は、私はこのように対処しました(b)
それっきり音沙汰なし・・


「質問者:ありがとうございました(a')」が抜けています。同業者のメールは、(a→b→a')の単純三部形式が基本だと思いますが、いかがでしょうか?

私はピアノ教室運営の無料相談所ではありません。ただ、ピアノ教室運営のノウハウをお金にするコンサルタント系商売人でもありません。上にも書きましたが、私の拙い考えでも少しはお役にたつことができたら・・と思い、必ず返信はさせてもらっています。それに対してシカトはないっしょ?




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これまでの記事のまとめ


過去記事
ピアノ教室差別化の落とし穴1:はじめに
ピアノ教室差別化の落とし穴2:教室のブログ
ピアノ教室差別化について3:facebook


落とし穴1では、経営コンサルタントがいう教室の差別化そのものについて書きました。
コンサルタントがいう差別化にはマニュアルがある。著名なコンサルタントには多くのピアノ指導者が殺到しますが、彼女らは同じマニュアルを使うので、逆に統一化してしまう、ということを書きました。

落とし穴2では、コンサルタントがよく言う「毎日ブログを更新すること」について書きました。
確かにアクセスアップには繋がるけれど、ブログを見ている多くはお客様ではなくてピアノの先生(同業者)であること。それよりクズ記事の量産は、いい記事を埋もれさせることや必死感が伝わるので逆効果だということです。

落とし穴3では、これもコンサルタントがよくいう「facebookの活用」について、私が経験した嫌な事例をもとに書きました。

もうひとつつけ加えると、私はFBを5年以上やっていますが、FBからの問い合わせは一度もありません。FBは個人情報を垂れ流しにして仲間同士でワイワイ遊ぶツールでいいんじゃないかと思っています。

どのようにすれば差別化ができるか


差別化は、やろうと思ってできるものじゃない。自然体が一番。コンサルタントに言われなくても毎日ブログを更新したいピアノの先生は、自然とそれが集客に結びつくだろうし、FBも同じです。

「毎日ブログを更新しているから生徒がいっぱい」とおっしゃる先生は、たぶんブログを更新しなくても生徒さんが集まるんだろうな~と思う雰囲気をおもちです。

そもそも、何で差別化をしなきゃいけないのかな。他の教室と一緒じゃだめなのですか?実は私はそこからわからない。他と違うことは、そんなにいいことですか?

他と違うことをしようという考えには無理がつきものです。そして無理な行動には不自然さが伴う。この何とも言えない不自然さは、実際に逢うよりブログやSNSの方がよりわかる。残念ながらこれではネットでの集客は望めません。

本当の差別化とは


差別化とは、自然に生まれ時間がかかるものだと、私は考えています。数日のセミナーや無料ブログ・SNSでどうなるものじゃない。

まず、自分が一番得意とするもの、ワクワクすること、やっていて楽しいこと・・それを見つけだし、最低3年はそれについて徹底的に勉強する。そしたら、ピアノ教室経営に役立つ何かが見つかります☆

それは、自分の内から湧き出たものなので、他の誰のものでもない。それが自然と差別化に繋がると私は思います。

差別化は、個人のパーソナリティに基づく奥の深いものから生まれる。それに対してブログやSNSを使った差別化は、誰でもできる。誰でもできるものなんかで差別化はできません☆

(アホのクセに偉そうに言い切ってしまったぞ。また苦情のメールやコメントがあるだろうなぁ・・怖いなぁ~(笑)


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