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おとなに「子どもの情景」をすすめる3つの理由

生徒さんからシューマンについて聞かれたので、
今日は「子どもの情景」について書きます。
私ではなく、ホロビッツの演奏を聴きながらお読みください(笑)



「子どもの情景」について


「子どもの情景」は、全13曲のピアノ小品です。

第1曲 異国から ト長調、2/4 1ページ
第2曲 珍しいお話 ニ長調、3/4 2ページ
第3曲 鬼ごっこ 2/4、ロ短調、1ページ
第4曲 おねだりする子供 2/4、ニ長調、1ページ(ニ長調の感じがしない。不完全終止)
第5曲 みたされた幸福 2/4 ニ長調、1ページ
第6曲 大変なこと 4/3 イ長調、1ページ
第7曲 夢(トロイメライ) 4/4、ヘ長調、1ページ 
第8曲 暖炉のそばで 2/4 ヘ長調、1ページ
第9曲 木馬の騎士 3/4 ハ長調、半ページ
第10曲 きまじめ  2/8 嬰ト短調、1ページ半
第11曲 こわいぞ 2/4 ホ短調、2ページ
第12曲 眠る子供 2/4 ホ短調、1ページ
第13曲 詩人のお話 4/4 ト長調、1ページ


「子どもの情景」で有名なのは、やっぱり「トロイメライ」と「異国から」です。
トロイメライの22小節目の「ドララ~」は、妻の「クララ~」を表しているとTwitterで見かけましたがほんとかな?

楽譜

今日は、「子どもの情景」がおとなのピアノレッスンにオススメな理由を書きます。

オススメ理由① 曲が短かくて、そこそこかっこいい


ショパンやベートーベンなどの長い曲は、かっこいいですね。でも忙しいおとなの方や高齢の方にとって大曲は、とても疲れます。
達成感をや満足感を得るのは難しい。

そんな方には、とにかく「短い曲」がおすすめです。
上の表を見ていただけるとわかりますが、
短いもので半ページ、長くても2ページ半です。

なお、小曲集で有名なものに
「ブルグミュラー25の練習曲」や「18の練習曲」があります。
「18の練習曲」のほうが、断然かっこいい。

でも、「練習曲」と聞いただけで、何だか嫌な気持ちになりますね。
また、「25の練習曲」は子どもの時に弾いたことがある方もいらっしゃいます。
知っている曲を弾くのもいいですが
後戻りしたみたいに思うことがあります。

そんな方に「子どもの情景」が、おすすめです!
ブルグミュラーと違って、ペダルをバンバン使うし、和音もおしゃれでです!

オススメ理由② 三部形式が多い


三部形式というのは、「きらきらぼし」のように、
A-B-Aの形で作られた曲を言います。

ピアノ曲は、中間部が難しいことが多いのですが、
また、最後にはじめと同じメロディーがでてくると、なんとなく安心しますね。
全曲が三部形式・・というわけではありませんが、
子どもの情景は、とにかくわかりやすい形式です。

オススメ理由③ そもそもおとなのために作られたから


子どもの情景は、子どものためのピアノ曲ではなく、
大人が子どもの頃を思い浮かべて弾く曲(懐古曲)です。

「鬼ごっこ」「おねだりする子ども」などは、
自分の幼少期を思い出しながら弾くと楽しいですね。

私はレッスンで、「ご自分の子どもの頃を思い出しながら練習してください」
とアドバイスします。

イメージをもって練習すると、とても楽しい。
「私の子どもの頃はね・・」と会話も弾みます。
イメージ通りの演奏ができると、達成感、満足感がありますね☆

今日は、シューマン「子どもの情景」の話でした(=^・^=)



コメント
[1] DIVA | 2021/06/03 22:38 URL
今回は「子どもの情景」なんですね。「トロイメライ」は自分にとって特別な曲なので、興味深く読ませていただきました。私は、大学では声楽専攻でしたが、副科はピアノをとりました。先生はそれはもう怖い先生で、足をけったり手を叩かれたり。ある時など、先生自身が悔しさで泣き出されたこともありました。すごいでしょ、今から思うとあり得ない指導です。当時はそれが普通で特に疑問も抱きませんでした。結構長期に「トロイメライ」をレッスンしていただいてました。卒業時に副科ピアノの単位はもらいましたが、「トロイメライ」はぜんぜん出来上がったという自信はなく、永遠の課題になってしまいました。なので、今でもこの曲は時折練習します。みかん先生ならどう弾かれるかしらなんて考えることもあります。ホロビッツは、思ってたよりじっくりゆっくり弾いているんですね。もっとゆっくり語るように演奏していいんだと、本当に参考になりました。名演奏の案内、ありがとうございます♪大人になってから弾く小作品、味わい深く完成させたいものです。
[2] みかんぴあの | 2021/06/05 08:12
DIVAさん、コメントありがとうございます!

音大の先生は怖かった・・という話は、他の方からも聞くことがあります。
でも、それに耐えて、皆さんは演奏家になられるのですね。
音大を出ていない私にとっては、羨ましい話です☆

私はピアノ教室で、トロイメライを習いました。ただ、音大の課題のようなレベルを要求されていないので、な~んとなく終わった・・という感じです。実際のところ、いつ習ったか、忘れている程度です。すみません(汗)

あくまで私見ですが、おとなのピアノの「満足感」「達成感」は、技術的なものではなく、その方のイメージ通りに演奏できることにあると考えています。
そういう意味で、「味わい深く」は、とても大事な要素だと思います!(^^)!
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