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左手のバッハ、聴いてきました

オールバッハプログラムと聞いて、バロッカーの私がいかないはずがない(笑)数ヶ月前からチケットを購入して、楽しみにしていました。ところが、仕事が長引いて会場に着いたのは開演2分前!端っこの席が空いてたのでそこに座りました。会場は満員でした。立ち見にならなくてヨカッタ☆(立ち見でも聴きますけどね~)

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演奏者について


演奏者は、後輩(と言っても大学が同じというだけで専攻が違うし、そもそもレベルが全然違う)の有馬圭亮君と先生の智内威雄さんで、ともに左手のピアニストの方々です。

有馬君たちは(社)ワンハンドピアノミュージックを立ち上げ、片手だけで演奏できるピアノの研究と実践をされています。具体的には、ピアノリサイタルと書籍や楽譜の作成と販売、片手のピアノ教育の普及です。

「私はこんな凄い曲が弾けます」というコンサートは山盛りあります。でも社会に対してきちんとした目的をもち、研究をつづけながらそれを発信するコンサートはあまりありません。有馬君たちは、それをやっています。

演目の聴き方(私の場合)


バッハの鍵盤曲は、Pogまたはcembで演奏されています。楽譜はPogの場合は最低3段、cembは2段でも音が重なるところがあります(2段鍵盤のため)

それで、
・音が重なる部分を、左手だけでどう演奏するのか。
・3声や4声のモチーフをどう表現するのか
・左手だけでコラールの定施律(歌の部分)が出せるのか

この3点にとっても興味がありました。
ではちょこっと長いけど、感想を書かせてください。

感想①シチリア―ノ


オープニングは、智内さんの「シチリア―ノ」でした。ご存知の通り、この曲はフルートソナタなのでメロディはFlで演奏されます。なめらかなに途切れなく。ケンプ編の楽譜が頭に浮かんできました。弾けねえ!両手でもムズイぞ☆

でも、若干テンポが速めでしたが、澄んだ音色でメロディラインが鳴っていました。「オープニングでこれって、このコンサートはすげ~かも!」と思った。

感想②In Dulci Jubilo


演目は前奏曲、パッサカリア、コラール、メヌエットなど盛りだくさんでした。その中で、BWV729(In Dulci Jubilo)がありました。大好きな曲で、以前私もPogで弾いたことがあります。それをモダンピアノでかつ左手だけって不可能に近い。

でも、有馬君は見事に弾いていました。平行進行でゼクエンツの部分がとっても綺麗でした!ちゃんとバス音も響いていました(これがないとね~☆)

感想③平均律1-1


1部の後半は智内さんの演奏でした。平均律1-1を演奏されたのですが、なんか変。「間違ってる?」とか思いました。まったく聴いたことがない箇所がいくつもある。

智内さんは、「これはバッハの草稿です」とおっしゃいました。なるほど!って言うか、こういうレクチャー的なコンサートは大好きです!マジで来てよかった!

感想④4声コラール


第2部は、私の大好きなレクチャーコンサートでした。バロック音楽の特徴や、和声の展開について話され、作曲家の紹介をしたあと、BWV373のそれぞれの作曲家による演奏を披露されました。

ご存知のようにBWV373のような4声コラールは、それぞれのパートのメロディが複雑に重なってひとつの曲を作っているので、それをバラバラにして組み替えるとか、一般人にはできません。収集がつかなくなる。
でも、どの曲もそれぞれのカラーをもち、別の曲のように聴こえました。すげ~ぞ!

感想⑤シャコンヌ


シャコンヌは、無伴奏バイオリンの曲でめっちゃかっこいい!ただここでは、シャコンヌの感想ではなく、演奏後の智内さんの発言に注目☆

智内さんは「シャコンヌを弾くと、頭が戻らないのです」とおっしゃいながら、話をされました。実はこれって才能なんですよね☆

才能教育論では、ピアノ演奏者について次のように書いています。
・ピアノが上手な人は、目標とする演奏家がいる
・ピアニストは、演奏中にピアノを演奏する自分を見ているもうひとりの自分をもっている

といっています。これは浄瑠璃にも言えることで、人形と自分を一体化させながら、なおかつ演者である自分をみている。人間国宝はみんなそうらしい。

智内さんは、シャコンヌの世界に浸って演奏されていたから戻れないのではなく、そういう自分を見ている自分(なんかややこしいけど)から戻れないんだなぁと思いました。やっぱりピアニストは凄い!

感想⑥おわりに


アンコールは私が大好きな「アリオーソ」でした。チェンバロ協奏曲のなかでもダントツに綺麗な曲なので、単独で演奏されることが多い曲です。

勝手なお願いですが、やっぱりアリオーソはcembで聴きたい。今度は同じプログラムで、Pogやcembを使ったコンサートをやって欲しいと思いました。
長々とすみません。バッハ好きなものでつい・・☆やっぱりバッハはいいなぁ!

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